そんなことを思い出していた折テレビを見たら、ある作家がインタビューを受けていました。彼女の生い立ちからしゃべっていて、私はある一言で最後まで見ることになりました。裕福な家庭に育ったけれどお父さんが事業に失敗して蒸発してしまった。その後母子二人で転々としていたそうですが、「お父さんはどういう人でしたか」という問いに、「ああ、とっても格好いい人でした。本当に格好いい人でした」と言うので「おおっ」と思って聞いていたら、「でも全然尊敬していませんでした」と言うんです。格好いいけど尊敬していないという、この人の言葉の使い方にちょっと興味を持ったのです。「オーッ」と言っておいて、もうひとつ「オーッ」とひっくり返すというやり方、やっぱり作家かなあと、その言葉がちょっと新鮮で、そのまま見ることになりました。