私たちは、過去の写真の自分から現在の写真の自分へと、意図して変化してきたでしょうか。ただただ何十年かの時間が経過して、その時間分だけの肉体的変化を余儀なくされてきただけでしょうか。

私たちはいつも自分の過去の写真ばかりを見てきました。あのときこうだった、このときどうだった、アルバムを開くたびに過去の思い出ばかりを追いかけてきました。

そこにもしも、自分の未来の写真があったなら、十年後の自分の写真が貼ってあったなら、どんなにか人生は変わっていたはずです。

こうなりたい、絶対にこうなるんだと自分に言い聞かせるに充分な、エキサイティングな、鮮明な、自分の十年後の姿が写っている写真が、そこに何枚もあったなら、きっと私たちは思い通りの人生を歩んできたはずです。