(13)達弥西心のわかりやすい話「あこがれ」

達弥西心のわかりやすい話「あこがれ」

●学び込む西心(11/33) - HMU 達弥西心

そういうふうに、一通りやれるようになったのですが、半年後に支店長になれということになったのです。まだ入社して半年の新入社員なのにです。実は問題の支店で、潰してもいいから壊しても大丈夫なやつということで私が選ばれたようですが。一応、異例の抜擢ではあったのです。

そこで私はいきなり支店長になりましたから社長とも初めて話をするのですが、社長は早口でバタバタと言ってきて「ハイ、ハイ、ハイ」と返事はしますが全然分からず、しかも部下は言うことを聞きませんでした。私は営業マンのときのように頑張れば、朝から晩まで頑張ればみんなついてきてくれると思っていたのですが、そうはいきませんでした。

●学び込む西心(10/33) - HMU 達弥西心

さて次の問題は、お客さんとの対応の仕方が分からないということでした。これは先輩について行くしかありません。先輩はどうやっている、ああここで困っているなぁ、どうやって切り返すかなぁとずっと見ていて「ああ、こうだな、こうだな」と。先輩達を見て学んだこと、自分が体験して学んでいくこと、そんな感じでやっていました。

●学び込む西心(9/33) - HMU 達弥西心

そうしてやっていって、いろんなことを覚えました。名刺の出し方もこういうふうにしなければならないというのもありました。両手を添えて出しなさいとか、受け取るときもこうしなさいとかです。それは、その人が自分がやってうまくいった方法であり、自分がセールスに必要なことだけを彼は書いたのですが、その中の必要なことだけを私はそのまま真似たのです。そうしたら、一通りできるようになりました。

●学び込む西心(8/33) - HMU 達弥西心

すると合わないものもありました。70いくつくらいは良い方法だと思ったのですが、20いくつかは捨てました。私には合わない、これは駄目だというものです。中には、「電車に乗ったら、夏は北の方に座りなさい」というのもありました。理由は「暑いから」です。陽が当たると本も読めないからとか、そういうのもセールスマンの心得にありました。これは、私は電車にはあまり乗らないからということで捨てましたが、今全国を回っていて電車に乗ることがありますが、確かに陽の当たらない方を選んで乗った方が心地良いですね。陽が当たるとカーテン閉めても暑かったりします。そういう面からいうと、これはそういう時のことなんだなあと思います。当時は必要とは思いませんでした。

●学び込む西心(7/33) - HMU 達弥西心

その人は自衛隊を辞めてセールスマンになった人で、一番最初に描いた本だったのですが、たまたまそれを手にしたわけです。この人がやってうまくいったことが書いてあるのですが、まだ駆け出しのコンサルタントですから嘘は書いてないだろうと思ったのです。これをやったらうまくいったということを書いて、本が売れなくてはいけないのですから、一発目に勝負を賭けて全てを投入していると考え、そのままそっくり真似してみようと思ったのです。少なくともこの人は訪問セールスをやっていて、私はやっていないわけですから、真似てみようと思って101の法則を全部片っ端からやっていきました。

●学び込む西心(6/33) - HMU 達弥西心

だから、はっきりと学ぶことというのは、真似ることなんだと私は置き換えたのです。それほど私は何も持っていませんでした。何もなかったのです。

まず先輩、自分より「ああ、うまいな」という先輩をじっと見ました。こういうのは、職人さんの世界、教えられずに盗み見しなくてはいけない、盗んでマスターするというやり方ですね。

私の場合、最初のセールスは良かったのですが、二番目に入った戸別の住宅セールスの会社では、誰も先輩が教えてくれませんでした。それでどうしたかというと、『訪問セールス101の法則』(二見道夫著)という本を買ってきて、そっくり真似ようと思いました。

●学び込む西心(5/33) - HMU 達弥西心

まず、「学ぶ」ということは辞書によりますと、「まねてならう。ならっていくこと」とあります。とにかく人の真似をするんだと、そしてそれを行うことなんだということです。そして、「教えを受ける。習う。学問をする」とあります。ということは学ぶということは、自分のオリジナルではないということ、誰かがやっていることをコピーするんだということです。分かりやすくいえば、なりたいものをコピーすればいいんだということです。最初からオリジナリティというものを目指さない方がいいということです。

●学び込む西心(4/33) - HMU 達弥西心

よく資格を取りたいといいますが、その気持ち分からなくもないのです。要するに、資格があったら何かできるんじゃないかなあと思うわけです。それから、いろんなことを教えてもらいたいという気持ちも分からないでもないですが、それが果たしてそのままお金を稼ぐということに繋がるかというと、ちょっと疑問です。

つまり資格がなくても、教えてもらわなくても、これは自分の中で納得できるだけの自信があるというものが一つあれば、それを頼りに仕事はできる、突っ込んで行けるのです。そういう自信がないと、いくら資格を持っていても、いくら教えてもらったとしても、次に繋がらないのです。では、それをマスターするにはどうしたらいいかということをお話ししましょう。

●学び込む西心(3/33) - HMU 達弥西心

だから私は最初の頃、自分には何があるのか分からなかったので、とにかく数をこなすというか、がむしゃらに働きました。朝から晩まで働いて、寝ているときも覚めているときもそのことだけを考えていました。

ただ唯一の基準が何かというと、目の前のこの人がサインをしてくれているその姿だけ、私はそこに到達するために今こうしているんだということを思っていました。ですから、ここで断られてしまうと次に行く理由がなくなってしまうから、断られないように、たとえ断られても次に行く理由を必ずつくって次に会うことをやっていたわけです。けれど常に不安なんです。

●学び込む西心(2/33) - HMU 達弥西心

私も学生時代、何の取り柄もないというか、自分の中に何もありませんでした。何もない中でどうやって一つ一つマスターしていったらいいのか、誰も教えてくれないし、セールスの仕方というのはやってみたら分かりますが、個人個人違うものなのです。要するにその人の個性というか、その人の癖に合わせてやっていくしかないのです。

もちろん基本的なこと、マニュアルなどで名刺の出し方とか何かは学べますが、それ以上のことというのは、自分のセンスというものもあって、なかなか難しいものです。
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